岩手3区 区域
花巻市、北上市、一関市、奥州市、和賀郡(西和賀町)、胆沢郡(金ケ崎町)、西磐井郡(平泉町)
岩手3区 情勢分析
現在の岩手3区の大半の区域が、中選挙区時代の小沢一郎さんの地盤だった旧岩手2区だった。
小選挙区制施行以降、岩手4区が小沢さんの選挙区となり、小沢さんの腹心を岩手3区から擁立していた。
小選挙区制施行以降、佐々木洋平さん、黄川田徹さんと当時は小沢さんの腹心を擁立してきた。
2000年から2009年の総選挙までは、黄川田さんが自民党の候補者を寄せ付けず圧勝。
しかし、2011年の東日本大震災を機に関係が悪化し、小沢さんが民主党を離党しても黄川田さんは民主党に残留した。このため、2012年の総選挙で小沢さんは、日本未来の党から、元衆議院議員・菅原喜重郎さん(民社党・新進党・自由党)の次女・佐藤奈保美さんを擁立したが、黄川田さんが勝利、5期連続の当選を果たした。
2012年の総選挙は自民党優勢の選挙だったが、震災で津波被害が大きかった選挙区で、民主党候補者が小選挙区で当選したのは岩手3区の黄川田さんと宮城5区の安住淳さんのみであった。
また、自民党の橋本英教さんは、黄川田さんと佐藤さんも争いのなかで埋没し、3位の得票数ながら、自民党大躍進の影響で、比例東北ブロックにおいて重複立候補していたすべての自民党候補者が復活し、橋本さんも比例復活で初当選を果たした。小選挙区岩手3区で初の比例復活当選者でもあった。
前々回(2017年第48回衆議院議員総選挙)は、大幅な区割り変更があり、岩手県の定数が4から3に減少、新3区の選挙区は、小沢さんの選挙区であった旧4区の選挙区の大部分を踏襲する区割りとなり、小沢さんは野党統一候補として自由党所属のまま無所属で出馬し、黄川田さんは出馬しなかった。
一方、自民党は、旧4区の藤原崇さんが立候補し、橋本さんは、比例下位単独候補となったが落選、2018年に脳出血のため51歳の若さで死去している。
選挙結果は、小沢さんが当選、藤原さんが比例復活に回った。
前回(2021年第49回衆議院議員総選挙)も、小沢さんと藤原さんの一騎打ちの戦いとなったが、選挙戦序盤から小沢陣営の苦戦が報じられ、小沢さんが初当選以来と言われる初日に異例のお国入りを行うほどであった。また、藤原陣営ではかつて小沢さんの側近だった平野達男さんが選対本部長になるなど、小沢さんのかつての側近や忠臣の部下達の離反も選挙戦に大きく響いた。
結果は、小沢さんが藤原に約9千票の差をつけられて敗北したが、比例東北ブロックで18選を果たした(惜敗率92.11%)。「剛腕」や「選挙の神様」と呼ばれるほどの手腕を誇っていた小沢さんだったが、小選挙区で敗北し、比例復活に回ったことは、議員生活で初めてのことであった。
岩手3区 次期衆議院選挙(第50回衆議院議員総選挙)予測
次期衆議院選挙(第50回衆議院議員総選挙)でも、自民党・藤原さんと立憲民主党の小沢さんの一騎打ちが予想される。互角の戦いか。
【岩手3区予想】第50回衆議院議員総選挙
自民党 | 藤原崇(現) | △ | |
立憲民主 | 小沢一郎(比現) 惜敗率92.11% | △ |
(予測は2023年9月20日現在)
以上